SCI'08  第52回システム制御情報学会研究発表講演会

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テーマセッション概要

(1) 創発システムとインタラクション設計

オーガナイザ:飯間 等(京都工芸繊維大学),片田 喜章(摂南大学)

 動的に変化する環境の下での自律的な秩序形成・機能発現のための適応能力を有するシステムは「創発システム」と呼ばれています.本テーマセッションでは,創発システムの基礎理論・要素技術から適用事例まで,幅広い研究発表を募集します.また,ロボットの知覚・行動・身体性の設計,マルチエージェント・自律分散システムの解析・設計,人間を含む異種の複数エージェントによるコラボレーション設計,経済活動の仮想社会シミュレーションなどの分野を対象に,環境や他者との相互作用と要素間のダイナミックな協力現象などにみられるインタラクションの諸相とその設計についても議論したいと思います.奮ってご応募いただけますようお願い申し上げます.

  1. 基礎・数理(学習,適応,進化,発達,協調,認識,自己組織化,記号接地,身体性,複雑系,移動知,カオス,ゲーム,神経振動子,セルオートマトンなど)
  2. 計算モデル(進化計算,群知能,強化学習,模倣学習,人工生命,マルチエージェ ント,免疫システム,DNAコンピューティング,エージェントベースモデリングなど)
  3. 設計原理(ヒューマン・インタフェース,適応システム,人間-機械系設計,共創,身体性,情報場,コミュニケーション,コラボレーション,知覚と行動の創発など)
  4. 適用事例(生物型人工システム,ソーシャルロボット,認知ロボティクス,群ロボット,進化ロボティクス,自律分散システム,知的生産システム,社会経済システム, 仮想市場,道路交通システムなど)

(2)新たな異分野領域に発展していく制御

オーガナイザ:金子 修(大阪大学)

 これまで制御が成果を挙げてきた応用分野は,いわゆる工学における代表的な分野である機械,電気,化学などを制御対象としています.一方,横断型学問である制御工学は,数理的な基礎のもとにどのような対象にも適用可能な普遍的な設計・解析手法を追求する学問であるために,工学以外のさまざまな分野における応用も可能でしょう.実際,最近では,工学以外の領域でも新たな応用研究や適用事例などもみられるようになりました.こうした研究を積み重ねることは制御の普遍的な重要性をアピールすることにもつながり,さらに,異分野での応用による知見やニーズが制御理論の新しい方向性を逆にインスパイアすることも予想されるでしょう.
 そこで本テーマセッションでは,制御がこれまで対象としてきた工学とは異なる,新しい異分野領域における制御の応用研究や適用事例,異分野における応用を念頭においた制御理論の研究を主題とします.具体的には,たとえば,以下のような領域における応用研究・適用事例,または関連する理論研究などを募集します.

  1. 経済における制御(数理ファイナンスにおける制御,経済時系列の同定など)
  2. 生物における制御(システムバイオロジー,数理生物学など)
  3. 環境における制御(河川や大気などのモデリングや同定,汚泥や下水処理システムの制御など)
  4. 社会における制御(交通流のモデリングや制御,社会システムの非線形現象解析など)
  5. 生活における制御(医療・福祉・介護などの分野における制御応用,人間の行動支援など)
  6. 物理における制御(量子力学における制御など)

(3) ユビキタス時代のFA技術における理論と実践

オーガナイザ:荒井 栄司(大阪大学),西 竜志(大阪大学)
企画:ユビキタス時代のフレキシブル・オートメーション研究分科会

 ユビキタス時代における「ものづくり」においては,生産システム自体のライフサイクルまで考慮して,環境変化に対応した柔軟な生産システム/FA技術が議論されるようになりました.その実現と取組みについては,知的メカトロニクス/複合工作機械, 自律ロボット,3D-CAD/CAMや画像処理,といった個々の要素技術と,製品企画・設計から,受注・製造,流通ロジスティクスを含めたモノや情報の流れを管理するRFID応用,トータルな最適化を実現するための自律分散システムやスケジューリングなどのシステム化技術,トレーサビリティ・セキュリティ向上のための情報技術が重要となります.さらに大きな視点からは,グローバル生産を実現するための経営組織や経済活動を活性化するためのシステム工学アプローチなども進められています.本テーマセッションでは,以上のようなユビキタス時代における生産システム/FA技術に関わるさまざまな研究開発の成果を含む講演発表を募集します.皆様の積極的なご参加 と研究発表をお願いいたします.

  1. 最新メカトロニクス技術(ACモータサーボ機構,マイクロ駆動装置,DCモータおよび DC給電,電磁場解析,高性能回生インバータ機構,モーションコントロール,DSP応用技術,新アクチュエータ・センサ,GPS・ジャイロ応用,赤外線応用,飛行ロボット,携帯電話用LSIの他分野への活用)
  2. 最新機械(ロボット加工システム,クローズドリンク工作機械,インターネット・ロボット,移動ロボット,光造型,インベスティメント鋳造,航空機用適応制御工作機 械,画像処理,低騒音作業機械)
  3. 製品設計(3D-CAD,ソフトウエアベースド製品,デジタル家電,コンカレント・エンジニアリング,CAD/CAM,CIM,グループウエア,プロダクト・ライフ・サイクル・マネージメント,インバース・マニュファクチュリング,グリッド・コンピューティング)
  4. 工場設計・運用(3Dシミュレータ,移動ロボット利用ライン構成,無線LAN,短リードタイム設計,E-カンバン,静寂工場,メンテナンスフリー工場,スケジューリング,ラインバランシング,セル生産,高速選択機械,低消費エネルギー機械,太陽エネルギー,風力発電,波力発電)
  5. グローバル生産(ネットワーク利用技術,CALS,国際高速配送システム,危機管理,グローバル統廃合方式,電子取引)
  6. 経営/経済との協調(ロジスティックス,企業統合指標)

(4) 計算機パワーに基づく制御工学:理論から応用まで

オーガナイザ:木山 健 (大阪大学),藤岡 久也(京都大学)

 近年の飛躍的な計算機性能の向上と,内点法などの高速アルゴリズムの発展により,制御工学の問題への計算機を用いたアプローチはますます発展してきています.線形行列不等式(LMI)などの凸計画問題に帰着する場合はいうまでもなく,最近では非凸問題や大規模な問題に対して,ランダマイズドアルゴリズム,2乗和多項式(SOS),マルチパラメトリック計画,混合整数計画などを用いた,計算機パワーなしでは実現不可能な手法が提案されてきています.そこで,本テーマセッションでは,制御工学における解析・制御問題を計算機パワーを用いて厳密にあるいは近似的に解く研究,計算機パワーを前提とした制御系の構成に関する研究など,制御工学への計算機パワーを用いたアプローチに関する研究を,理論・計算ツールから応用まで広く募集いたします.

  1. ロバスト制御
  2. モデル予測制御
  3. ゲインスケジューリング制御
  4. 拘束システム
  5. ハイブリッドシステム
  6. 組込みシステム
  7. 協調制御
  8. ネットワークと制御
  9. むだ時間系の制御
  10. 非線形系の制御
  11. 最適制御

(5) 数理工学における非線形性への挑戦

オーガナイザ:甲斐 健也(大阪大学)

 現実に存在する対象を扱う限り,私達は常に「非線形性」と直面します.この非線形性はシステムを複雑化させ,理論的解析を困難にします.しかし,非線形性を無視したり打ち消したりして,その困難さを回避するのではなく,真正面から取り組むことによって,本当の問題解決があると考えられます.また,非線形性が持っている多彩な特徴・構造などは,研究対象としても魅力に満ち溢れています.
 本テーマセッションでは,システム理論・制御工学・情報工学・最適化・物理学との境界領域などの数理工学分野における,非線形性に取り組んだ理論的な講演発表を広く募集いたします.そして,非線形性に対して今後どのように向かい合って取り組んでゆくべきか,議論する場を提供したいと考えています.

  1. 非線形制御理論(非線形モデリング,安定性解析,非線形ロバスト制御,スライディングモード制御,ハミルトニアンシステム,カオス制御,量子制御)
  2. 非ホロノミックシステム(幾何学的アプローチによる解析,制御アルゴリズム,非ホロノミック移動体,宇宙ロボット,劣駆動ロボット,水中ビークル)
  3. 非線形力学(カオス・フラクタル,ニューラルネットワーク,可積分系,記号力学系,超離散化)
  4. 非線形最適化(最適化手法・アルゴリズム,動的最適設計,非線形凸解析,数値最適化,最適化応用)

(6) 数理モデルの構築

オーガナイザ: 田中 秀幸(京都大学)

 システム・制御・情報の分野において,シミュレーションやシステムの設計を効率良く行うためにモデルの役割はますます重要になってきています.しかし,より良いモデルを効率良く構築するためには対象についての深い知識が必要となってきます.本テーマセッションでは,精度の良いモデルの構築を効率良く行うための理論と実践について広く募集いたします.具体的なテーマとしては以下の例が考えられますが,幅広い分野からのご応募をお待ちしております.

  1. システム同定,制御系設計のためのモデリング
  2. シミュレーションのためのモデリング
  3. 第一原理に基づくモデリング,パラメータの推定
  4. 非線形動的システムのモデリング
  5. 統計的学習理論,確率的アプローチを用いたモデリング
  6. 各種モデリング手法や実システムへの適用例

(7) 意思決定手法としての最適化

オーガナイザ:村上 佳広(関西大学),巽 啓司(大阪大学),山下 信雄(京都大学)

 21世紀に入り,システム最適化や意思決定法へのニーズは,生産,流通システム,通信工学,制御工学,金融工学などの工学的な分野だけでなく,環境学,分子生物学などの領域でも高まってきています.これは,最適化や意思決定の優れた汎用ソフトが多数提供される一方,それぞれの応用分野に特化した解法の研究が継続して行われてきたからだといえます.また,最近のシステム最適化・意思決定法の理論面でのさらなる深化や,コンピュータの著しい進歩による適用可能な問題・モデルの大規模化により,その応用分野はさらに広がっており,今後もますますその重要性を増していくと考えられます.
 本テーマセッションでは,システム最適化と意思決定に関する理論,手法,応用およびそれらに関連するさまざまな研究を募集し,この分野の近年の動向を把握できる場を提供したいと考えています.

  1. 数理計画の理論と応用(連続,離散組合せ最適化,メタヒューリスティック,ファジィ理論など)
  2. 意思決定の理論と応用(効用理論,AHP,ANPなど)
  3. ゲーム理論とその応用(非協力ゲーム,協力ゲーム,進化ゲームなど)
  4. 実社会での応用(ファイナンス,リスクマネジメント,サプライチェーン・マネジメントなど

システム制御情報学会 〒606-8305 京都市左京区吉田河原町14 近畿地方発明センタービル内
TEL:(075)751-6413 FAX:(075)751-6037 URL: http://www.iscie.or.jp/